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赤と黒(Le Rouge et le Noir)


(English follows Japanese)

『赤と黒』に興味があるのか?

こいつは2人用の簡単なブラフゲームさ。ブラフは「はったり」って意味だ。この業界じゃ若い奴からベテランまで時間つぶしにしょっちゅうやってるし、15分もあれば終わる。
だけどな、昨日今日の流行りものじゃない。16世紀フランスの『トルック(Le Truc)』以来続いてる、伝統ゲームってやつだよ。都合400年うちの業界に伝わってる代物さ。驚くだろう?
もちろん、昔に比べて枚数や点数は少しばかり洗練されてはいる。21枚のカードから3枚ずつ配って、1枚ずつ交互に出して数比べするだけ――なんだが、それだけじゃない。


先手の初手は普通に1枚出すけど、次からは出すときに表向きか裏向きかを選べる。裏向きに出したら必ず「ダブル」と宣言して、このゲームの勝ち点を1点上げる提案をするんだ。相手は「テイク」と言って勝負を受けるか、「パス」と言ってゲームから降りるか、選ばなきゃいけない。テイクしたら勝ち点が2点に上がってゲームが続くし、パスしたら相手に1点入る。
もちろん、お前の手札が強ければダブルしたらいい。だけど手札はいつも強いわけじゃない。1や2の弱いカードが来たとき、どうする? そこで降りてちゃ勝てない。ダブルしてみろ。相手はその裏向きのカードを見てどう思うだろうな? 意味はわかるな?

カード3枚ずつだから、5回ダブルがかかったら勝ち点は最大6点まで上がることがあるわけだ。11点先取で勝ち。どうだ、少しは楽しめそうだろう?

本来は2人で遊ぶのが伝統だが、4人戦が好きなやつもいる。対面でペアを組んで同じルールで戦うんだ。気になったら試すといい。
1枚ずつ出して勝負するから、ハーツとかブリッジとか、いわゆるトリックテイキングに似てるって言う奴もいる。まあ、その先祖なんだろうな。4人戦だと特に似てる。でもあれほど難しくはない。ダブルをかけるのが勝負どころだから、トリックテイキングというよりは、やっぱりブラフゲームだろうさ。


なにぶん昨今の不景気だ、うちの組織も渡世のシノギというやつが必要でな、こいつを箱に入れて売ることにした。カード30枚で点数もダブルも全部カードで済むようになってる。実に良心的な商売さ。
マンドラゴラを栽培して売ってるイラストレーターを見かけてな、折角だから絵を描いてもらったよ。なかなかいいだろ。説明書と予約フォームも用意した。
わが社は成果主義だからな、お前もしっかり宣伝してこいよ。

▶日本語説明書 p.1 p.2

そうそう、説明書を作ったバカが大事なことを書き忘れてたから、私が代わりにここで説明しておこう。
《4人ペア戦で最大のカードが2枚以上出たとき、味方と敵方が1枚ずつ、または1枚-2枚と出していたら引き分けだ。ペアの味方どうしで1枚ずつ出していたらそのペアの勝ちで、次の打ち出しは先に出した奴がやる。》
ここの区別ができてないと、ペア戦にならないだろ? まったくな……。


Le Rouge et Le Noir is a card game for 2 or 4 players that can be played in 15 minutes. This is a modern, smoother arrangement of a traditional French card game Le Truc from the 16th century.

Your goal is to win two tricks and score as many as points you can. On your turn, you play a card from your hand of three cards with its face up to win, or play face down to call a double (by bluffing, perhaps). To earn more points, it’s the key to make smart decisions on when to call a double, pass, or take!

This simple and short yet dense and thinky trick-taker will surely make a great filler at any tabletop gaming occasions with anyone!

English Rules of Le Rouge et le Noir (The Red and the Black) PDF file


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テーマの著者 Anders Norén